先週、28日新しくなったフェスティバルホールで、話題の佐村河内守さん作曲、交響曲第一番「HIROSHIMA」を聞いた。
新生フェスをやたら長いエスカレーターで客席に向かった。3月のNHKスペシャルでガツンとやられてしまい、即座にコンサート予約を行ったら、ことの他良い席がとれた。2列あるBOX席の中央。もしやと思っていたら、斜め前にご本人が座られた。 手話通訳士が横につく。拍手で観客から迎えられ、多くの携帯電話で彼は被写体となった。嫌な顔もしないで…。しばらくすると、高校生くらいの女の子が二人彼に近づく。一人が手話で話しかけている。もう一人の女の子に向い、佐村河内さんは、拳を示し頑張ってね。と伝えていた。このことはfacebookにすでに書いたのではあるが、ブログは多少長くかける媒体と思うので再び書こうと。
お人柄というのだろうか。音楽を苦しみ、命からがら産み出す映像を見たら、考えられない。にこやかで穏やかでいることができるのは、コンサートに合わせてお薬で管理されてるのだろう。
芯になるところに、人間のもつ柔らかな暖かいものを感じる。
交響曲は、オーケストラから多くの楽器によって、動き、紡ぎ出されて行く。
彼の頭の中で響いているだろう音を、私たちは体全部でホールごと体感する。
第3楽章は、希望。 希望と一口で言うのは容易いけれど、本当の希望への道筋は苦しく険しいと思う。福島を思う。広島も。けれど一筋の光を追わなければならない。
鐘の音、強い音で曲は終わる。涙が流れてしまう。
闇に住むものと彼は語る。寄り添うことのできる心を持つ稀有な人。
音楽を追って行きたい。