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2008年05月26日

民族の音

日曜日は、雨で心配していたけれど無事に「浜街道まつり」が行われ、参加できてよかった。
昨年初めて、古い歌を歌っている「べこぼこ」で出演させていただいたが、今回は二胡のグループ「二胡じゃらし」の伴奏で2曲ピアノを弾かせていただいた。

二胡を学ぶ人は偉いなあと思う。
あんなにピッチ取りが難しいのに、弦が2本しかないのに、多くの音を表現しないといけない。
音を聞けば、癒し系のやさしい音色だが、その美しい音を出すのが難しい。(らしい・・私は弾けませんので)

メンバーの人と話をしていてふうんと思った。
固定音楽器であるピアノは、平均律調律を一般的には行っていて、和音が本当は美しくない。二胡などは、民族的に使用している音階というのが二胡奏者それぞれにあったり、西洋楽器で修正された、ピアノと近い音で演奏する音階を使う人がいたりするらしい。
三線をやっていても同じなのだが、西洋楽器の半音にない音を使用することが当然ある。
その地域固有の音の高さ、それは、そこに住む人たちが気持ちいいと感じる音の高さなのだ。

ピアノをあつかっていながら、ピアノってつくづく、植民地を作ってきた側の道具だったから・・ってなわけはないだろうが、「私は自由に音律を即座にかえられないのだから、私が正しい。あなたが合わせなさい!」といわんばかりの独善的な態度があるよな~と感じる。
その音を作ってるのは、私のような調律師なのだけど。

実際には、プロの演奏者は伴奏楽器が入るとピッチをそれにあわせていけるので、基本的にピアノ伴奏が入ってしまうと平均律で演奏される。
平均律調律って、どの和音も美しくないのだ。

音楽の世界でも、いろんな文化のいろんな民族の音が混ざり合って現代の音楽はある。古い、新しい、も含め、多様で、知らずに影響を受けたりしていて音が入ったりしている。
そうやって、人も垣根を越えることが容易ならば、も少しゆるやかに生きていけそうに思うのに。余りに自分の音を守りすぎたり、相手の音を否定したりしなければね。

いろんな音を出す楽器は、結構に通った形をしているものが多い。遠くの国で鳴らされていたものとそっくりな楽器が身近にあったりする。シルクロードに行き来があったころ、イスラムの地域も仏教の地域も通って物も人も動いたんだろうな。

投稿者 pianocraft : 2008年05月26日 23:29

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