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2007年05月27日
武器よさらば
このところ武器に関係するニュースが国内外関係なく続いた。
国内で事件に登場する銃は、闇から闇へ届けられた不穏なシロモノだけれど、銃社会アメリカでは、堂々たるものだ。
先日のニュースでご存知の方が多いとおもうけれど、アメリカでは赤ちゃんが銃をプレゼントされたという話。
asahi.comより引用
0歳の赤ちゃんに銃の許可証、懲りない米国
2007年05月24日11時29分バージニア工科大の乱射事件から1カ月が過ぎた米国で、イリノイ州に住む0歳児の赤ちゃんに銃の所有許可証が下りた。サウスカロライナ州では「乱射事件を防ぐため」として学校への銃持ち込みを認める法案を議会で審議している。衝撃的な事件の後でも、銃社会・米国の現実は変わっていない。
銃の許可証が下りたのはイリノイ州シカゴ市に住む生後11カ月の男児、ハワード・ルドウィグちゃん。孫に名前入りの散弾銃を贈りたい、という祖父の願いがきっかけだった。男児の父親(30)は元地元紙記者。今は「専業主夫」として子育てコラムを書いており、「銃のプレゼントについて記事に書くには、違法なことはできない」と息子の名で州に申請。すると5月上旬、5ドルの手数料で許可証が郵送されてきた。許可証には「身長2フィート3インチ(約68センチ)体重20ポンド(約9キロ)」とご丁寧に記されていた。
<中略>
一方、サウスカロライナ州議会では5月中旬、小学校から大学まで、許可証を持っている限りは誰でも学内に銃を持ち込める法案が、委員会を通過した。提案した議員らは「銃を持った人間が学内にいれば、バージニア工科大のような事件は防げた」と主張。銃規制に反対する同州の市民団体も「子どもを愛しているなら、学校を殺人者たちの安全地帯にするべきではない」と法案を支持している。
バージニア工大の事件に対する米国民の反応は、銃を持たない私たちの一般的な感覚とはかけ離れており、銃をもっていなかったから被害にあったという風に考える人も多いというのを読んだ。
普通に学校にいくのにも、筆箱と教科書と銃持参なんて恐ろしくてたまらない。
一方、自衛隊は日本の防衛の道具としてクラスター爆弾を保持することをやめないらしい。
毎日新聞のニュースから引用
クラスター爆弾:禁止条約結論出ず 日本は孤立 リマ会議
【リマ大治朋子、澤田克己】不発弾が市民を無差別に殺傷しているクラスター爆弾の禁止条約作りを目指しペルー・リマで開催されていた「クラスター爆弾禁止リマ会議」は、禁止対象をめぐる意見の隔たりが大きく、条約について結論が出せないまま25日、閉幕した。会議では各国が「不発率の極めて高い旧型のクラスター爆弾は廃棄すべきだ」との共通認識を相次いで示したが、日本は「廃棄するかどうかは今後の議論」と指摘するなど、日本の認識の孤立化が鮮明になった。また、日本の防衛省幹部らがクラスター爆弾について国民が被害を受けても「防衛上必要」とした発言について参加者から批判が相次いだ。
会議では禁止対象について、全面禁止を提唱するノルウェーなどと、不発率が低い改良型は当面使用を認める独英仏などに立場が分かれたが、いずれの側も不発率が1%程度以上の種類は「廃棄すべきだ」との共通認識を示した。独代表団は「不発率1%以上なら廃棄すべきだというのが、リマ会議に参加した国の共通認識」と語った。英独カナダは既に旧型の廃棄を予定している。
日本は会議の席上「人道面と安全保障面のバランスを考慮しつつ対処することが重要だ」と指摘。敵の着上陸侵攻などを想定し同爆弾が必要との立場を改めて示した。さらに、旧型の廃棄について「各国の置かれている状況は違う」と取材に答え、共通認識とはいえないとの考えを示した。
一方、田母神俊雄・航空幕僚長が「不発弾による(日本人の)被害も出るが占領される被害の方が何万倍も大きい」と同爆弾の必要性を強調した点について、同会議に出席していた英国のエルトン上院議員は「日本国内で使えば市民の犠牲は免れない。軍の論理より民間人への犠牲を最大に配慮すべきだ」と疑問を呈した。また非政府組織(NGO)の連合体「クラスター爆弾連合」のコーディネーター、トーマス・ナッシュ氏は「信じがたい発言。日本を占領できるほど軍事力を持つ敵だったら、クラスター爆弾程度で撃退できるわけがない」と語った。
日本は不発率が4~20%以上とされるクラスター爆弾を陸空両自衛隊で保有している。
毎日新聞 2007年5月26日 11時18分 (最終更新時間 5月26日 11時38分)
占領される被害と、クラスター爆弾不発の被害を比べてるなんて、まったくあほらしい。
クラスター爆弾はそもそも、相手国に致命的な被害を与えるタイプのものではないことは誰も知っている。防衛の道具?何こっちゃ。だ。
まだ、怒りは続く。
劣化ウラン弾について。
今現在、日本には劣化ウラン弾がある。在日米軍が保有しているものだが、被爆国日本として、この劣化ウラン弾に対する反対を申し入れる政府交渉が、今月初めにあった。
NO DU ヒロシマプロジェクトのサイトに詳細があるが、「ウラン兵器全面禁止と被害者支援・被害調査」についての政府への申し入れの、国際署名に私も個人として賛同署名を行った。
私たちは、今世界に住んでる人間を何度も皆殺しにすることができる武器を保有してることになる。
武器よさらばといいたいのだけど、この世から武器のなくなる気配はまったくない。
どうやって、反対すればいいのかさえ見当たらない。
そういう中でも、control armsという運動をやっているところがある。
武器規制をもとめる100万人の署名というユニークな運動だ。
ミリオン・フェイス
顔で署名するというもの。世界中で展開している。
投稿者 pianocraft : 2007年05月27日 22:23
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コメント
こんばんは。「ミリオン・フェイス」という運動,発想がとってもいいですね。カンボジアでの署名のすごさにも驚きです。わたし自身は写真を撮って,ということには臆病なのでいきつかないのですが,似顔絵でもいいということなので,参加できたらいいなと思います。ともかく安全に暮らせるというのが世界中で一番の目標。銃,劣化ウラン弾,地雷,核兵器,こういったものを減らす取り組みに国境はないですものね。
投稿者 KATEK : 2007年05月27日 23:34
KATEKさん、こんばんは。
銃や武器に反対運動するといっても、個人がどう取り組むかというと見当もつきませんでしたが、ミリオン・フェイスのサイトを見ていると、署名してる人たちがいい顔をしてます。少し、ほっとするのです。気休めかもしれませんが。
投稿者 pianocraft : 2007年05月28日 21:18