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2006年02月19日
ついに「ホテル・ルワンダ」を観た
この「ホテル・ルワンダ」は公開までの「思い」がとても強い映画だった。昨年のアカデミー賞授賞式「Ray」のジェイミー・フォックスが賞をとるか見ていて、他に主演男優賞にノミネートされていた「ホテル・ルワンダ」のドン・チードルを解説していてこの映画の内容を知った。その後のこの映画公開までの道のりは、「ホテル・ルワンダ日本公開を応援する会」のHPを観て欲しい。
何度も、ルワンダの大虐殺についての情報を読んでいるし、この映画の主役の行動についても、映画のストーリーもすべて知っていたけれど、映画をみることで、文字で知っている事では得られない人間の息遣いや風景を突きつけられた感がする。
もっとも強烈に揺り動かされたのは、国連のベルギー軍がやっとやってきて、これでツチの人たちも救われると思ったとたんに、裏切られるシーンだ。救われたのは外国人だけだった。世界は自分達を見捨てたと知ったとき。このシーンをみていて、自分はどちら側から今見ているのだろう?と思った。
残された人の絶望感か去っていく外国人が感じている不甲斐なさ、無力さだろうか?傍観者として映画に立ち会ってしまった私は、どこにいたのか?
たぶん、無力である自分だろう。
しかも、これは映画ではあっても、事実だったから。
主人公のポールに焦点をあててこの映画はつくられている、虐殺全体を映し出そうとしたのではなく。それには、この映画の監督の意思があった。アイルランド紛争の只中にいたテリー・ジョージ監督の目線。祖国が同じ民族で引き裂かれる苦痛を知っている。
自分達の身近で、隣人や身近な友人が2つに引き裂かれたら?どうだろう?
この映画のメッセージは、そういうことを考えることなのだと<ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記>で町山さんが書いていた。
1994年あなたは何をしてました?阪神大震災の前年。何も心配の要らない普通の生活をして、国際情勢に強く批判をもつことも、関心をもつこともしていなかった。今日は心が強烈にしめつけられました。
大阪のシネ・ヌーヴォは、たぶんこんなミニ・シアターではあまりない、補助席も出した満員の上映だった。
これは、新聞・雑誌でたびたびとりあげられた結果だろう。でも本当に多くの人が見て欲しい。
ロビーにはルワンダに当時、緊急支援に駆けつけたAMDAの活動の写真展示があった。
AMDAのサイトで、当時の支援の様子が報告されている。
現在は、先日起こったフィリピン、レイテ島の地すべりの緊急支援の呼びかけを行っている。
今もアフリカはさまざまな問題を抱えている。
アフリカだけはないけれど。
投稿者 pianocraft : 2006年02月19日 23:00
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コメント
こんばんは。殺戮の影に武器有り、です。この映画では中国から安価で輸入されたナタが登場していました。
ポールは「ナタで殺されるよりましだから、襲われたら子どもたちとホテル屋上から飛び降りてくれ」と妻に言いましたね。
ナタでの惨殺は恐ろしい、でも銃も化学兵器も、ましてや核も恐ろしい。
世界中から武器や兵器が全部消滅するマジックはないものでしょうか?
そんなものあるはずないから、自分たちに何ができるか、たとえ小さいことでもさぐっていくしかないのでしょうね。
投稿者 hana : 2006年02月22日 00:11
hanaさん有難う御座います。
一度武器を手にしたら、「まるごし」になることは難しいのでしょうね。自分が「攻撃される」という不安から、防衛と称して武器は手にされるものです。日本人だって、戦時中アジアでひどい事をやっていて、それと同じ事をされるのではないかという恐怖が、さらなる虐殺を生んだりするのではないでしょうか?パレスチナとイスラエルだって。憎悪が憎悪を増殖させる図はたまりません。
非暴力平和主義これって実に力技なのですね。
投稿者 pianocraft : 2006年02月22日 00:19