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2005年05月19日
平和を紡ぐ音楽 松野迅さん
今日は、調律のお客さんの招待で「タイのエイズ孤児のためのチャリティコンサート」に行って来た。感謝です。
ヴァイオリニスト 松野迅さんが中心となって行われたコンサートだが、タイのチャヤシリソボーン夫妻の声楽をとりまぜて、親しみやすいコンサートだった。
いままで、松野さんの演奏を保育園で聞かせてもらったことはあったが、今回、上手なMCでこの方の活動のポリシーを知ることができ、たいへん興味深かった。
アジアのいろんな国で、彼は演奏する。
この5月4日には、北京に行ったそうだ。反日デモでもっとも危険とされた日に。北京は、静かだった。北京では、日本のマスコミがどうして、デモばかり大きく取り上げるのか?と聞かれたそうだ。中国は大きい。人も大勢いる。オープンしたてのイトーヨーカドーには、何万人もの人が一日に訪れたそうだ。
デモ隊よりも遥かに大きく上回る、日本資本のスーパーに行く中国のひとたち。何だかへんだ。
また、韓国の障害をもったピアニスト・・両手の指が2本ずつしかなく、胴のすぐしたに足があるという身体障害。との交流。ジョイントもされているそうだ。彼女は、何故障害を背負わなくてはならなかったか?
それは、枯葉剤の影響なのだった。ベトナム戦争に韓国軍が参戦していたことを知る人も多いし、枯葉剤被害者の動きを知るひとも中には、いるかもしれない。けれど、「はっと」したのは、松野さんの言ったコメントだった。
「戦争に行くということは、こういうことなんですね」とぽつんとひとつ。
考えてみたら、戦争につかわれた殺人のための道具は、加害者も被害者も選ばない。さらに悪い事に、その時代にかかわっていない子供世代まで、あるいは孫の世代まで、殺しつづける。
戦争はいちどはじめたら、終わりがない。アフガンだって、イラクだって、地雷の沢山残されたカンボジアだって、この日本だって、原爆症を残した。この大地をどこまでも、汚染させていくのが、人間の醜い殺人の企てだ。
松野さんの活動は、音楽を運ぶだけでなく、国と国があゆみよるように、やわらかな感性であちこち出かける。タイの支援もその一つ。音楽が国境をこえるように、人と人が繋がればいいのに。こういう人が大勢増えて欲しい。
投稿者 pianocraft : 2005年05月19日 22:16
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