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2005年01月30日

ブルースプロジェクト完結か

この間のエントリー「音楽映画ぞくぞく上映」で書いていた、The Blues Movie Projectのあと2本を見てきた。28日の上映終了になんとか間に合った。

『 デビルス・ファイヤー 』 は、少年の目をとおして描かれる、ドラマと本物の演奏シーンがしょっちゅうクロスする。今回の映画シリーズでは、フィクションの部分が入っているのが「ソウルオブマン」とこの2本だが
どちらかというと、ドキュメンタリーのみで構成されているほうが、わたしとしては良かった。
ブルースマンはもう、生で演奏を聞けない人が多くいるので、レアなシーンの多い方が面白かったのだ。

この映画のテーマは、ブルースは悪魔の音楽。というキリスト教サイドのとらえかたをからませてあった。本当にクリスチャンでもいろんな考えはあるだろうし、今、現在の時点ではブルースはアメリカの黒人文化の歴史を語る上でも重要な文化遺産的側面もあるから、こういうブルース生誕100年というイベントが出来たわけで・・・ゴスペルは善でブルースは悪というのもね。無理があろう。

最後の1本
『 ゴッドファーザー&サン 』 これは、ブルースの名門レーベル「チェス」の歴史とヒップホップとマディウォータースのブルースのコラボレーションを作るドキュメンタリーだった。「チェス」のレーベルの創設はシカゴでおこなわれ、ポーランド移民のチェス兄弟によって生れた。ユダヤ人が黒人音楽の専門レコード会社を作ったというわけだ。

そのころ、シカゴでは、ユダヤ人と黒人のミッククカルチャー的な街の様相があり、チェス兄弟は、黒人のゴスペル教会から聞こえる音楽に魅了され、教会に聴きにいっていた。そういうところから、ブルースは発掘される。マディウォータースがトラックの運転手からブルースのヒットメーカーになる道を彼らは作った。

今の若者がヒップホップに夢中になる中、そのルーツはブルースに行き着くという考えからパブリック絵ねミーのチャックDがルーツ探しの旅にシカゴに向かう。そして、マディの「Electric Mad」のアルバムを当時のミュージシャンを呼び戻し、ボーカル部分をヒップホップに乗せていくというレコーディングが行われた。

当時のシカゴの雰囲気をつたえていて面白かった。マディのパーマをあてている姿もおもしろかったし。

ドキュメンタリー映画をこんなにたくさんみたのは、はじめてだったけど、音楽のあるドキュメンタリーはわくわくする。へんに作ったストーリーは色あせる。彼らの存在自体がブルースだったからね。

投稿者 pianocraft : 2005年01月30日 00:16

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