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2008年12月 アーカイブ

2008年12月05日

コレラ・貧困・飢餓

先日、2つの新書を読んだ。
1つは「アフリカ・レポート」松本仁一 著/岩波新書、もう1つは「アメリカの貧困」堤美果 著/岩波新書
そして、聞こえてくるジンバブエのコレラ流行のニュース。患者は一万人を超え、死者も560人を超えた。
ジンバブエは、極度のインフレでもTVで紹介されたり、独裁政治をとりあげられたりしている。「アフリカ・レポート」でも書かれているが、南アフリカに命がけで越境してくる人も多く、今回のコレラの流行も社会整備を二の次、三の次にして為政者が自分や自分の所属する部族の私服を肥やすことばかりしていたことで、人々の命はとても危険にさらされている。

独立した1980年時は、農業立国として、アフリカでは自立できる見込みがあったのに、ムガペは、国を崩壊させてしまった。アフリカの貧困問題は、為政者の問題が根深い。政治のリーダーよりも、部族のつながりを大切にする。では、部族間で、アフリカをよくするように手をつなぐことはできないのだろうか?

しかし、コレラの蔓延が、心配だ。
人々を貧困や飢餓の苦しみに追い込み、憎悪が渦巻いているからこそ、紛争も奪い合いも収まるところを知らない。その上に、伝染病が悪魔のように襲いかかってきた。国は立ち直ることができるのだろうか?

アフリカの人々がそれぞれの国の似たような状況で苦しんでいるかと思えば、対極にあるような先進国「アメリカ」でも、深刻な貧困が潜行している。
まさにサブプライム問題で、日本もあおりを食ってしまって他人事ではない深刻な状況だが、ちょうど「アメリカの貧困」を読んで、問題のあったサブプライムが破綻するタイミングとなった。
アメリカの医療がとても酷いものであることなど、具体的な例があげられていて驚いた。
人々が貧困ラインに転落する大きな原因が医療費の問題であるということ。日本の健康保険の制度が不十分で、問題があったとしても雲泥の差である。民間の保険会社に入っていても、支払われ無い場合も多く、出産は経費をおさえるため日帰りという。入院すると4000ドル~8000ドル掛かると、子供も生むことができない。医者にかからないために、みな必死でサプリメントを飲んで予防する。
けれど、サプリメントに頼ったって、良くはないわな。違う病気にかかったり。

その貧困は、サブプライムのように、自由主義経済のターゲットにされるばかりでなく、戦争ビジネスの大切な担い手ともなっていく。いまや、イラクで働く戦場ビジネスの人々は国籍も様々らしいが、米軍より劣悪な条件で働き、劣化ウランに被爆して帰国しても何の保証もなく、さらに医療によって貧困を加速させていかざるを得ない。

もっと酷いのは、軍のリクルーターがあの手、この手で貧困な家庭の子供を狙うことだ。
学費を援助するなどといって、実際はいろんな条件があって現実は、割を食うのは子供たちで、酷いPTSDに苦しめられ、人生をとんでもない方向へ捻じ曲げられてしまうこともある。帰還兵に、ホームレスが多いことは、以前も書いた。

貧困が憎悪を生み、暴力に変わるとき。
それを利用する経済の化け物がいるということは、アメリカだけの問題ではない。
日本も似たような状況だ。貧困の再生産。救いようのない状況がまた、さらに憎悪を生む。
ぐるぐる回る。
すごく、無力を感じる。

2008年12月12日

がんという病気

周りで、たくさん「がん」と闘っている人がいる。
そう知ったのは、確かに多くの人が闘病していることをしっているからだし、がんリレーウオークをがんばった友人がいるせいでもあるが。

しかし、また、身内の一人が、最近、その病との闘いに挑み始めた。

がん細胞というのは、増殖が速いという。しかも、正常細胞を壊しながら増殖するので、生命を維持する働きを奪っていく。

多くの情報を目にした。
目を通しても、治療の副作用の痛みは想像できない。
けれど、治療が安定したら、きっと自分の人生を大切に生きることを、時をいつくしむことを知るのだろう。

期限付きの人生を私も考える。
死ぬまで、いかに生きるか。
しばらく死闘を繰り返さないといけないけれど・・・生存者となって、満足のいく人生を再スタートさせて欲しい。

2008年12月24日

寒空のクリスマス

クリスマスイブだというのに・・・・と言っても、特別に、ことさらに、例年過ごすわけではないのだが。
かつて、ゴスペルクアイアに所属していたときは、シーズン真っ只中で、歌うことに忙しかった。
昨日は、そんなかつての仲間のコンサートにも行ってみた。

けれど、クリスマスは職を得ている人達だけのもののようだ。

報道ステーションの「貧困ネットワーク」電話無料相談の取材を見ていて、そう思った。
毎日、このテーマは、朝も昼も夜も繰り返し報道されている。けれど、実際に寝る場所を追い出された人達が苦しんでいるのを救う手立ては私には今ない。

企業の残酷な雇い止めで、かつての膨大な会社の利益に貢献した人々を捨ててしまった。
寒空に、安らぎを得る、住まいを、人から奪うな!

夕方、自転車に乗った若い父親が、タオルの鉢巻で一生懸命自転車をこいでいた。
右には、クリスマスケーキが、左には幼児が押す車のおもちゃの箱がぶら下がっていた。
そんな、小さな家庭の、温かい、愛情のあるお家にみんなが何で帰ることができないんだ。

この国の、資本家と政治家が言い放った「自己責任」は、あなたたちの方にある。業績悪化の責任を自分で取りなさい。

2008年12月31日

ガザ

もうすぐ、今年も過ぎようとしているのに。
イスラエルは、ガザへの攻撃をやめない。医療品が尽きているのに、それを入れることも認めない。

p-navi info でも切実な状況を伝えている。
薫のハムニダ日記には、子供が傷つき、亡くなっている写真を紹介している。

多くの大人がすでにイスラエルの攻撃で亡くなっているので、ガザに住むのは子供が多いと書いてあった。イスラエルの強大な軍事力とロケット弾の不確実な攻撃。
民族浄化を行おうというのだろうか。

まだ、続く、おろかな人の行い。

ガザの様子を伝える写真が公開されている。

http://picasaweb.google.com/tigrimpa/wLVhCF?feat=directlink#

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