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2011年06月20日

沖縄慰霊の日がちかづく

昨夜はNHKで、以前BSで放送した「笑う沖縄」をもう一度見て、今夜はNHKスペシャル「昔 父は日本人を殺した~ピュリツァー賞作家が見た沖縄戦~ 」を見た。

「笑う沖縄」で登場した、「お笑い米軍基地」の舞台は一度見てみたいと思った。沢山の民間人の犠牲をだした沖縄戦、そして今も続く基地に占領された街。これを笑いをヤマトの私は本当に笑えるのか・・・。笑ってしまうけれど、それを見る人の目は笑いながら泣いているように見えた。

今日の番組は、アメリカ側から沖縄戦を捉えるという内容で、米兵サイドからの証言を見聞きするのは初めてだった。アメリカ人の作家は父が沖縄戦で少年兵を殺したのではないかという推測を持っていた。父と同じ部隊の生き残り兵士に、沖縄戦がどんなようすであったか語らせていく。民間人を殺したということに彼らは強い後悔をもって生きていた。手榴弾を女性や子供のいるガマに投げて、血だらけでガマから出てくる人を見ていた。日本軍の隠れて見えない姿におびえ、狂気にかられていく兵隊の心理も語られた。帰国してからも、眠るとうなされ、母の名前や戦場を思い出し悪夢におびえる。

作家は、沖縄を訪れ、父達が上陸した海辺から追い込まれていく沖縄南部での闘いの地まで、残された写真の場所など訪ね、当時少年兵だった人に話を聞いた。
もと少年兵のある人が、「民間人を何故こんなにも殺さなくてはならなかったのか」と鋭い視線で作家に詰め寄る。父の気持ちを思いながら、彼は沖縄戦を戦った兵士たちは
誰も自分を英雄だとは思ったことがないということを知る。

今も昔も戦争は民間人が犠牲になる。国というのが一体どういう意思で戦争を始めるのかと思ってしまうが、結局始めた責任の主体は前線の自分ではないというような気持ちで、わけのわからんもんの大義のためには狂気をふるうのだ。

沖縄は、まだまだ怒っている。
慰霊の日が近づく。

投稿者 pianocraft : 2011年06月20日 00:09

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